米国株式の高配当銘柄から配当金をもらっても約30%税金が取られて実際に手元に入る金額って少ないよね。なんかいい方法ないかな。
と考えている方に朗報です。
ADR銘柄を一般NISA口座で保有すれば配当金にかかる税金はゼロになります。。
ADR銘柄を一般NISA口座で保有すれば配当金にかかる税金はゼロになります。
ADR銘柄は現地課税がベースになっていて米国株のように利益に対して10%課税される国もあれば課税0%の国もあるんです。
現地課税が0%の国の株式なら配当利益に課税されず、日本の税率20.315%だけが課税されるようになります。
なので日本の非課税システムのNISAを利用してADR銘柄を保有すれば、配当金を非課税で受け取ることができます。受取配当金額が少しでも増えれば再投資資金や生活費にまわす金額が増えるので、ムダなくお得に配当金を活用できます。一般NISA口座を持っている方にはぜひ使いたい投資方法です。
非課税のADR銘柄を2つ紹介したいと思います。
現地非課税のADR銘柄
BTIとUL
ADRの代表銘柄といえばイギリスの2社ではないでしょうか。①ブリティッシュアメリカンタバコと②ユニリーバです。どちらも名前を聞いたことがある日本でも有名な企業です。
ブリティッシュはイギリスに本社を置く、タバコを製造販売する企業です。日本でも「ラッキーストライク」や「ケント」などの銘柄のたばこを販売しています。
ユニリーバはヘアケア商品や飲料品を世界に販売する企業です。日本でもリプトンやヘアケア商品のLUX、Doveなど生活に浸透した製品が販売されています。
ADR銘柄の株価、配当利回り
2銘柄の株価、配当利回りを見てみましょう。
BTI:ブリティッシュアメリカンタバコ
株価:34.92ドル
配当利回り:8.34%
株価は34.92ドルで割安です。株数を増やしたい方には絶好のチャンスといったところでしょうか。保有株数が増えれば受け取れる配当金も増えるのでキャッシュフローが増加します。キャッシュがあれば再投資することができて、再投資された株から配当金が生まれてまた投資の無限ループができます。安いうちにたくさん買いたいところです。とはいえ資産額も株価下落と共に減っていくので、資産額の増減を気にする方は辞めたほうが良さそうです。
配当利回りは8%以上で高水準です。BTIはタバコ銘柄なのでESG投資に反することから機関投資家や個人投資家には人気がありません。その分株価が下落しているので配当利回りが上昇傾向になっています。
5年チャートを見てみても2017年以降に下落が始まり、ここ最近では30ドル近辺の安値が底値に見えます。30ドル付近なら購入資金も減るのでチャンスがあれば躊躇なく購入したいです。
仮に30ドルで購入できた場合の配当利回りはドルベースで9.9%になります。9.9%なら人気高配当ETFで配当利回り10%以上のQYLDに匹敵する利回りになり、NISAで100万円分投資すれば年間10万円の配当金が非課税で受け取れる事になります。
とはいえこれだけ株価が下落しているということは業績も下がっていて、「いよいよ減配とか無配になるんじゃないの?」って思う方もいると思いますので、業績の推移を見てみましょう。
直近5年の業績です。ポンドベースになりますが、2020/12での売り上げは257億ポンドで2016/12の141億ポンドから100億ポンド以上増えていますし、利益のほうも2020/12は64億ポンドで2016/12は46億ポンドと約20億ポンド増加しているのが見て分かります。業績が悪化しているどころか増加傾向です。今年も売上利益共に増加予想となっていて業績悪化からの減配の心配はなさそうです。
1ポンド=155円で計算してみると2020/12の売り上げは3兆9835億円でかなり大きい額だということが分かります。日本トップのタバコ企業JTは2020/12売り上げが約2兆1000億円でした。JTと比べても倍近い売り上げを出していることから販売力も高そうです。
高配当投資をするならポートフォリオに組み入れたい銘柄になりますね。
UL:ユニリーバ
株価:53.82ドル
配当利回り:3.77%
株価も53.82ドルとそこまで高くはなく買いにくい額ではないと思います。配当利回りも3.77%あるので高配当の部類なので、購入後は長期保有をして配当をもらい続けたい銘柄です。
ユニリーバは日本でも日用品や食品を販売する企業で、リプトンのレモンティーやラックスのスーパーリッチなどテレビCMで目にする機会は多いと思います。世界190か国以上で商品販売をしており売り上げの60%以上は新興国という事です。新興国なら人口増加、経済発展していくことが予想されるので、人口増加に伴って消費が拡大すれば、ユニリーバの売り上げも増加していきそうですよね。とはいえ近年の売り上げは横ばいで安定しています。
業績を見てましょう。
直近5年間の売り上げは50億ユーロから53.7億ユーロで推移していますね。大きな伸びもなければ大きな下落もなく安定していると感じます。2021/12の予想売上は60億ユーロあるので少し増加ですね。
利益5億ユーロを下回ることなく推移しています。2021/12の予想6.5憶ユーロをであることからこちらも売り上げ同様に増加予想です。売上利益共に増加すれば株価上昇も期待が持てそうです。
直近5年の株価です。40~65ドルの間を推移していてここ5年はボックス相場を形成しています。2021/12決算後に株価が上昇するか見極めたいところです。とはいえ業績は安定的で配当金も出していますので配当金をもらいながら長期保有しても良さそうです。
まとめ
①現地課税0%のイギリス企業をNISA口座で保有する。
②BTIとULは業績、配当も安定的である。
③株価は横ばい下落傾向で資産拡大には不向き。
ADRとNISA口座を合わせることで配当金が非課税で受け取れます。現地課税がない分日本株と同等の税率しかかからないのですがNISA口座を利用すれば日本の課税も避けられます。私も実際にBTIはNISA口座と特定口座合わせて50株ほど保有していますし、非課税で配当金も頂きました。今年のNISA枠(120万円)は使い切ってしまったので来年2022年分はBTIを多めに購入予定です。
配当利回りが高すぎるのでリスクがありすぎて買えないと考える方もいると思います。確かに株価下落リスクはどの銘柄も避けられないです。実際にBTIは長期的に下落傾向ですし、ULは45~65ドルの間で横ばいが続いています。
なのでポートフォリオに入れる際は他の銘柄と分散して利回りが程よく高くなるような比率で保有すればよいと思います。連続増配株を保有して将来的に高配当を享受するという方法もありますが、今たくさん配当を受け取りたいと考えたりもするので多少リスクはあっても高利回りの銘柄にも投資してポートフォリオを組んでいます。
現在の高配当銘柄、近い将来高配当になる銘柄をバランスよく保有していれば、近い将来も高配当銘柄だらけになって月々のキャッシュフローが増加すると思います。
以上参考になれば嬉しいです。
また投稿します。
ありがとうございました!!
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